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極東寒冷化?

 日本で「日本らしからぬ風景」.
 まず思い浮かぶのが,阿蘇や伊豆大島のカルデラ内の荒涼とした風景.大陸的でドライな雰囲気がそう思わせる.

 でも,これらは火山活動による産物なので,じつは火山国ならでは,日本ならでは,と言うべき風景.
となるとあとは,,,鳥取砂丘は「日本らしからぬ風景」の代表か.

 それとは別に,冬のオホーツク海に行くと日本らしからぬ風景がある.海氷(流氷)の広がる海.彼方まで氷の平原が続く.
monbetsu2003.jpg2003年の紋別の北あたり.海氷の上にはオジロワシがいた

 あと半月もすればこの海氷が水平線から見えてくるはず.

 この海氷,北緯45度を切るような中緯度海域で,これだけの量が毎年見られるのは実は世界でここだけ(カナダの東岸はもう少し緯度が高いはず).知床が世界遺産になれたのも,この海氷のおかげもあったはずだけど,地元の自治体はいまいち宣伝が足りないのでは?
 で,その海氷南下の原因は,,

・表層の塩分濃度を下げるアムール川からの淡水
・縁海という閉じた環境

 が塩分濃度が低い=凝固点が高い海面を成立させる.
さらに,

・大陸レベルの地形と偏西風蛇行の影響でユーラシアの北東岸は冷えやすい→シベリア高気圧からの吹き出しによって,海が冷える,海が荒れる,氷が移流してまた氷ができる
・樺太東岸の南向きの海流がそれをどんどん北海道沿岸に運んでくれる

 こう見ると,北海道で海氷が毎年見られるのはけっこう偶然の産物ってことになる.

 しかし,今年は,それより南の渤海でも海氷が発達しているという.↓30年ぶりの規模,ってちょっとびっくり.
http://news.xinhuanet.com/english/2010-01/09/content_12783195.htm
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010010900270

 暮から繰り返された寒気のおかげで,オホーツク海北東部での現象が,渤海でもおきているらしい.そもそも,渤海でも小規模ながら海氷が例年でもできている,てな図を見た気がするが(この場合黄河がアムール川と同じ役目),今年の場合はそうとうな発達らしい.

 19世紀後半の極東でのロシアの南下政策は,一説では渤海に不凍港を求め旅順を獲得した,とも言われているが,今年の場合,渤海沿岸はその役目は果たさないことになる.ちょっと面白い.

 ついでに,,最終氷期には渤海は今年のような冬が繰り返されてた,とすると,海底下の堆積物には海氷で陸から運ばれた小石や粗い砂(IRD)が残ってるかも.これもちょいと気になる.(ちなみに日本海の最終氷期の堆積物には海氷が広がった証拠が泥の中のIRDとして残されている)
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Author:jirok
ブータン地質鉱山局に身をおく一地球人の独り言と備忘録.

 ヒマラヤの氷河・氷河湖問題,山地・気象災害とかってどうなのか.この地が,この社会がなぜできたのか,ブータンは,日本は幸せなのか,我が子はどう育つのか,興味の相手はつきません.

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