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今日本で起きている災害とこれからの課題(その3.完)

今日は三部構成でして.

これじゃなくて,下の下の記事「その1」から読んでください.

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【これからの課題】
 まずは犠牲者とその家族と数十万人の避難者が一日でも早く健康面・精神面・物質面において日常を取り戻すことが万人の願いであろう.地震と津波の被害が国のほぼ半分に及んだことは,日本の歴史上初めてのことであり,広域かつ多岐にわたった課題が山積である.試算された直接的な被害総額は25兆円,それは世界で過去最高額になる.また,原発事故は発電設備の冷却・安定化から原子炉の廃棄まで,人類が体験したことのない問題を数年~数十年(炉心の安全化までは数万年)かけて解決する必要がある.原発事故による被害額,保障額は現時点で見積もりができていない.

 これらの復興と同時に大切なこと,それは今後再来する地震・津波に対して十分な体制(ソフトとハード両面)を準備し,原発事故と言う人為災害については再発させないことである.それには自然に対する畏敬・畏怖の念を取り戻し,今回の災害を見つめ直し,考えを今一つ新たにすることが必要であろう.特に,原発事故については,その安全性の不確かさと原発を選択することによって子,孫,その先の代まで,しかも国を超えて生じる生命・精神・経済へのリスクを考えなければなるまい(現状では廃棄物を安全に処理する術さえ無い).そこに私欲の入る余地はない.先進国と新興国による異常な電気(エネルギー)の消費問題を含め,国が,企業が,市民や科学者一人一人が,今の行動がjusticeかinjusticeなのか胸に手を当てて考える必要があろう.

 生物は過去46億年の地球史の中で時々遭遇した,過酷な環境・気候変動(隕石衝突や数百万年におよぶ巨大噴火等による大規模な変動)を経験することにより,複雑な生態へと進化を遂げてきた.その結果,我々人類がいて,さらに今の文明社会がある(それが我がSpaceship Earthにとって最善かは別問題として).今回のカタストロフィックな自然災害と恥ずべき人為災害も,人類の(大げさに言えば生命の)進化へとつなげる「憎き機会」とすることを全人類が肝に銘じる必要があるのではないだろうか.それが無い限り,この災害の犠牲者すべてとこれからの子孫に陳弁を試みることは何らできないはずである.

(完)
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tag : 地震 津波 日本 現状 紹介 ブータン 寄稿 原発事故 未来 責任

今日本で起きている災害とこれからの課題(その2)

【津波】
 今回の地震は東北地方の太平洋沖約100kmで発生した.地震により数万平方km(ブータンの面積に匹敵する範囲)の海底が数m以上急激に変位し,その上にのる海水も急激に持ち上げられた(西側は落ち込んだ.相対的な海面の高低差は10m以上).そして,広域に盛り上がった水の塊が周囲に広がり津波が発生した(水面を手で叩いてそこから波が周囲に広がるのをイメージしてほしい).その波が幅数100km,奥行き数kmで海岸に押し寄せ,海岸では最大で20m近い波高(と言うより海水の台地)となった.4階建ての建物が水没した場所もある.北上川では河口から内陸へ50kmまで津波が遡上した.

 この地震・津波災害では死者1万1千人,行方不明者1万7千人となっているが(記事を書いている3月31日時点),その多くは津波によるものである.ある学校では全生徒の7割がいまだに行方不明になっている.そして,地震発生から半月たった今でも,地震・津波によって17万人が避難生活を送っている(ブータンの人口に換算するとその1/4).政府が認識しえない個人による避難者数はこれに含まれない.また,地震による地殻変動で海岸近くの低地が1m近く沈降し,海底に沈んだ場所も多い.今回の津波は地図を書き変えるほどのカタストロフィックな自然現象だったのだ.

 被災地である東北の太平洋岸では,津波は過去にも経験していた.そして,高さ10mの防潮堤の建設,自治体によるハザードマップを用いた災害教育や避難訓練が行われていた.しかし,それら対策や訓練の基礎となった津波の到達予想高さよりも,今回の津波の方がより高く広範囲であった.そして,数十年前に津波を経験した時よりも,海岸部の町は大きく,複雑に発達していた.この二つが津波の被害を異常に大きくした原因である.
一方で,東北地方太平洋岸でつい最近行われた地道な地質学的研究(津波堆積物の調査)は,今回の様な巨大な津波は800年前にも起きており,そのさらに前にも1000年ほどの周期をもって発生していたことを明らかにしていた.今回の地震発生よりも前に,この研究結果が確固たるものとなり,社会に広く周知され,その対策が進んでいれば被害は小さくなっていたかもしれない.

【原発事故】
 津波は海岸にある原発も飲み込んだ.地震の揺れを感知した福島第一,第二原発では,稼働中の原子炉は緊急停止をしたが,その後必要とされる炉心を冷やすステップが地震による停電と津波による非常用電源の水没により正常に行われなくなった.コントロールが効かない状況が続き,原子炉建屋の水素爆発と放射性物質の放出・漏出が発生し,周囲では大気や水から異常な放射線量が測定されている.この福島原発の事故は史上最悪のチェルノブイリ原発事故(1986年)に次ぐ過酷事故となっている.

 これにより原発から周囲20kmは立ち入り禁止となり,そこに住む住民は強制退避,30kmまでの住民は自主避難することになった.避難者数は政府でさえ把握不能であるが,およそ10~20万人(一部津波の項の数字と重複あり)が避難生活を送っている.そしてその中には,津波に家族がのまれ,その場所が原発事故による立ち入り禁止区域ということで,捜索さえできない避難者もいる(信じられないことに!).また,原発周辺では大気,水,土壌汚染が発生し野菜や原乳の出荷が禁止,この春以降の作付け禁止となっている.また放射線は家庭の飲料水にも広く影響し,東京でも水道水の飲用が一時禁止された(日本では通常は水道水はそのまま飲用ができる).農水産物や地域住民への風評被害や被ばく地域住民の将来の免疫学的影響,および経済的損失(農水産,観光,運輸等)は今後数十年,余談を許さない状況となっている.

 なお事故の原因となった津波の危険性や緊急時電源の必要性については,前述の地質学的研究を根拠として外部有識者から既に電力会社へ指摘がされていた.それにも拘わらずその備えは不十分であった.したがって,地震・津波は自然災害であるが,この原発事故自体は間違いなく人為災害である(原発関連企業は今回の事故が想定外の自然災害によって引き起こされたとしている).

(その3へ続く)

tag : 地震 津波 日本 現状 紹介 ブータン 寄稿 原発事故

今日本で起きている災害とこれからの課題(その1)

ブータンでも日本への哀悼と支援のためにいろいろとイベントが行われている.
それに対して,地質鉱山局にいる日本人として,できたら何か返辞を示すのが責任と感じた.

ということで,新聞にでも投げ込む原文を準備した.どなたか添削をして頂けるとうれしい.と言っても今英語になりつつあるので,完全にこのまま返辞となるわけじゃないけど.

では,長文失礼!

--------------
今日本で起きている災害とこれからの課題

 まず初めに,東北日本での地震・津波,それによる原発事故に遭遇された全ての方に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます.そして,この災害に対して深い哀悼といたわりの気持ちを示し,数々のセレモニーやイベントを催してくれているブータン国王とブータンのみなさんへ感謝を申し上げたい.

 私は氷河湖決壊の危険度評価の専門家としてJICAからブータン地質鉱山局に派遣されている.今回はブータンの皆様への謝意を表すことを目的として,1) 地震と津波の概要,2) 原発事故で何がおきているのか,3)これからの日本や世界はどうするべきか,について日頃のニュースでは触れない様なブータンに特化した表現や内容を含めてここへ寄稿したい.この寄稿は地質鉱山局の一研究者としての責任とも認識している.

【地震】
 東日本大地震(東北地方太平洋沖地震)は3月11日14時46分(日本時間)に発生した.地震の固有の規模を示すマグニチュードはM 9.0(ややこしいのでMwとはしない)で,そのエネルギーは2009年9月21日のモンガルでの地震の約22000倍に相当する.これは日本周辺で復元されている過去約1500年の地震記録としては最大の地震となった.幸いにも,震源が沖合だったことと地震動の周期特性が長かったため,1995年に都市の足元で発生した阪神淡路地震(内陸直下型地震)と比べると建物倒壊による被害は小さかった(2009年の Bhutan地震も内陸直下型).しかし,震源から370km離れた首都東京でさえも死者が出ている(ちなみにハの西からタシガンの東までの距離が300km).また,東京周辺の沿岸部の工業地帯や宅地,さらには北部郊外の水田では液状化による不等沈下と噴砂の堆積による被害が深刻である.須賀川での人口湖の決壊とそれによる犠牲者の詳細については最近の限られた新聞紙面には報道さえされない.現在もM9.0地震の余震,および東日本各地での誘発地震が発生しており,繰り返される揺れによって船酔いのような症状(地震酔い)に苦しむ人もいる.

 一般に地震(地震動)は地下の岩盤が急激にずれ割れることで発生する.割れずれる部分が大きいほど大きな地震動が発生する.今回の地震は南北480km,幅170kmの範囲が震源域となったことが日本やアメリカの地震研究者によって明らかにされている.この面積はブータンの国土面積の2倍程度となる.地球上のプレートとプレートの境界部分の相互の粘着性は,日頃からスライドしてずれる場所と,ある時だけ異常に大きく割れずれる部分がある.後者のような面的範囲のことを専門用語で「アスペリティ」と言い,その接触面が割れずれるときに比較的大きな地震が発生する.日本で観測による地震記録が残る最近約100年間においては,東北地方沖では数千km2程の範囲(ブータンの普通のゾンカク1つ分程の面積)のアスペリティの破壊(大地震の発生)が数十年で繰り返されていることがこれまで明らかにされていた.これは一般社会も認知していた.しかし,今回の地震では,三つ大きなアスペリティ(ブータン2つ分の面積)が北から順次連動し超巨大な地震動が3分という長い時間をかけて発生した.そして,巨大な津波が発生した.

(その2へつづく)

tag : 地震 津波 日本 現状 紹介 ブータン 寄稿

お尻で節電,しよう

風邪をひいたので水分を多く採った.だもんで,トイレに何回も行く.

そして,トイレでちょっと考えた.大したことじゃないけど.

「日本での,先進国・新興国での,異常なほどの消費電力量をどう抑えるか」
数ある節電作戦の中で,簡単にできて,効果が見込まれて,かつ人にも頼めるキャッチコピー.

で,思いついたのが,,,



「お尻で節電」

早い話が,便座の保温をやめて,簡単な便座カバーにしよう,ってこと.
さんざん言われてるけど,他と違うのは「お尻で節電した」と強調すること.

コレだ.百均でも売ってる(らしい).
bc0100.jpghttp://item.rakuten.co.jp/livingut/4903320742123/
ブータンの我が家も使ってる.真冬だって大丈夫.


・保温便座が消費する待機電力,だいたい25Wだそうだ.
 で,例えば仮に東京23区387万世帯の約1/3が保温便座で,それをお尻節電シート(ベンザカバーなんてカッコ悪い呼び名はやめる)にかえたら...

25W×24時間×129万世帯=77万4千kw/h!

お尻でやったわりには,けっこうイケてるんじゃない?
自治体レベルで無料配布とかしないかなー

 ここで問題になるのが,デパートとか外出先の場合.なんか汚い気もする.
そこで登場するのが「マイバック」「マイ箸」ならぬ「マイシート」を持ち歩く,ってどう?


次回は,エアコンいらずの術を紹介する.

tag : 計画停電 便座カバー 待機電力 電力消費量 原発問題

ブータンで地震のチャリティー

各国で地震に対するチャリティが行われているが,このブータンも例外ではない.

 国王主催のバターランプセレモニーから,地震直後の友人から届くSMSまで,本気で心配をしてくれるブータン人の気持ちがうれしい.

 日本人コミュニティも動いた.協力隊が中心となって.頼もしい.

 そして,今日はブータンの音楽,芸能関係者が中心となって,クロックタワーでチャリティコンサートがある.
 そこにも我々は歌を歌うことで参加.

 被災地の方々に歌い,同時にブータン人のくれる心配への感謝を込めたい.

 4月3日にはソーラン節も披露となる.これがまたたいへん.なかなか体が動かない.
 本来筋肉痛になるらしいが,体がついて行ってないのでそれすらない.

 複雑な動きなので,ちょっと整理してみた.

----前奏-----
づら
アミ
とじ開
----1番-----
ツナ引き

回って国旗
とじ開
やじろべえ エ~ヤァ~
開とじ開(→ウルトラ) →サァノドッコイショで.  上でウルトラ----2番-----
ツナ引き

2回叩いて大の字
しぇー
とじ開(→腕組み) 腕組み揺れ →サァノドッコイショで叩いて前でウルトラ)
----間奏-----
ツナ引き
ジョギング
歌舞伎キメ はっ,はっ
づら(短) ソレソレソレソレ~
----3番-----
ツナ引き
後ろ波 ヤァ~
右上左でトントントン 腿たたいて,キメ
待った 6回 エ~ヤァ~
アミ(短く.上げナシ)
開とじ開(→ウルトラ) →サァノドッコイショで上でウルトラ
----4番-----
ツナ引き

大漁
エックス 元気にはぃはぃはぃ!
後ろ波

キメ

 実際にやってる人じゃないと何のことか意味不明だね.
 誰かの参考になるかなぁ..

あの津波,「想定外」は言い訳

 しっかりとした根拠のもとに掲題の言葉が新聞に出てきた.

毎日新聞3月26日版
「福島第1原発:東電「貞観地震」の解析軽視」

ここから引用-------
 ◇「『想定外』は言い訳」
 東電の武藤栄副社長は25日の会見で「連動地震による津波は想定していなかった」「(貞観地震に対する見解が)定まっていなかった」と釈明。東電の対応に、岡村さんは「原発であれば、どんなリスクも考慮すべきだ。あれだけ指摘したのに、新たな調査結果は出てこなかった。『想定外』とするのは言い訳に過ぎない」と話す

-------ここまで

 かっこいい!って茶化すような書き方しちゃいけないが,こういった記事が出てきたことがうれしい.

 貞観地震については,世に出る前に今回の地震が来てしまったと思ってたが,既に審議会としては原発関係者へ情報が提供されていたってこと.

 この岡村さん,オホーツク海を1か月間,修行で調査航海に船に乗った時の上役さんだった.落ち着いた,でも熱く研究の話をすてたのが印象に残ってる.

 ついでに思うのは,同時に岡村さんと同様に,早くからこの津波堆積物に注目し地道な研究をすすめた,産総研,東北大,大阪市大ヒゲの原口さんなんかの業績がもっと社会に出てくるべきと思う.

-------
 一方,JAMSTECが震源域の南限(破壊の南限)が茨城沖で泊まった理由が,沈み込んだフィリピン海プレートの挟在で説明してる.
東北地方太平洋沖地震、震源域南限の地下構造
 ふーん..おもしろい.

 でも,この断面図にあるフィリピン海プレートは他の二つのプレートの間に斜行しながら楔状にもぐりこんでる,と思うんだが,もぐりこんだ奴はそれはどこに行ってしまったんだ?海洋プレートというより,伊豆諸島の軽い島弧だから北アメリカプレートの下にくっついちゃってるってことか?

ナニはともあれ節電か

地味に(?)昨晩,世界中で節電キャンペーンがあった.
WWFによる"Earth Hour" 世界各地の時間で昨日26日夜の8時30から1時間,できるだけ電気を消そう,って話.

http://www.wwf.or.jp/activities/climate/cat1259/cat1390/

 節電が「流行り」で「イベント化」されるとしたら心配だけど,やらないよりまし,ってことで,地味にブータンでも参加してみた.

 と言っても電気を消して,そのおかげで寝ちゃうだけだったけど.今朝まで良く寝たぁ..

 こういった節電キャンペーンが年に一度のイベントではなく,習慣化していければいいんだけど.
 特に先進国で.下の衛星画像をみるとそう思う.
earth_lights_lrgr.jpg
Earth Observatory. Bright Lights Big City.

---
 「節電,それがどれ程うまく行くか」
 「ムリムリ」

 と思うかもしれない.

 が,,上の画像のキラキラしたあたりで「みんなで節電!」と挑戦してみるのは即効性があるんじゃないだろうか.

 少なくとも画像でキラキラしてないところ(ブータンとか)でどうこう言うよりも意味があるんだろうなぁ.


 しっかし,いつみても日本はキラキラだな..このタイプの画像を見るとそう思う.
 チベットの南部でキラっとしてるのが恐らくラサ.その南がブータン.おぉ,暗い...そんな中で我が家はちょっと使い過ぎか.JOCV隊員でひと月の電気代が10円ちょっとってやつがいたっけ.見習わなきゃ.

 原発は必要,という文字を目にした.

「必要」という単語は「無くてはならない物,事」という意味である.

本当に無くてはならない物なのか?mustなのか.
原発の役割の代わりになる選択肢は無いのか?

 選択肢,それはあるだろう.
 得られる電力量に対して必要となる物質や空間の量,技術の問題,安定性の問題,があるとしても市民が広く電気を手にする方法はいくらでもある.

 となると原発は「必要」とするのはやはり正しくなく,「あった方が良い」,「あると便利」という程度,すなわちbetterだということ.必要と書いている人は,betterという意味で書いている,と受け取ったほうがいいのか.

 また,それがbetterだとして,原発を手にしたことで,原発を作ることで同時に生まれる「リスク」を考えると,そのbetterを選ぶことはどれだけ全世界に,ヒト以外の生物に,我々の子孫に許されることなのだろうか.

 原発を作ることで考えられるリスクは世にたくさん挙げられている.そして,今回それが現実になった.

-------
 汚染された食べ物や水の摂取のリスクと喫煙のリスクを引き合いに出す記事を度々目にする.天声人語にさえそれが書かれていたのには仰天した.

http://www.asahi.com/paper/column20110324.html

 双方を比較することは根本的に間違っていると思う.食べ物や水の摂取は人だけでなく多くの生物が(それこそ)必要としているもの,一方の喫煙は特定の人が敢えてリスクを承知でおこなう行為である.

 記事によっては「確率論的に比較して」という断りを書いているにしても,この比較は今の事態の深刻さを歪曲させるための屁理屈にしか見えない.



 大学卒業後4年間サラリーマンとして仙台で過ごし,地質コンサルの仕事で東北を飛び回った.それ以後東北地方は第二の故郷だと思っている.今回の地震は海外から見た.そして,少しずつこの地震が自分の生き方の考え方を変えてきた気がする.

放射線量(福島県)修正改訂版

 トンデモ科学を否定する大槻教授は嫌いじゃあない.

 同時に原発のCMの出演者でもある彼が,放射能汚染された野菜や牛乳をどんどん飲む,と豪語されている.勿論そうされるのは勝手.でもそれが彼の思惑以外に世間にどんな影響を与えるかについては,将来のある子供やその家族の立場で今一度考えてほしい.彼と原発にCM契約がある,ということを忘れて.

 一方,手塩にかけた耕地や家畜や魚場とそこでの生産物を放射線と風評被害の危険にさらすこと,それからその生産物の消費者に本来不要な不安と今後推測不能のリスクを与える,そんことが旧政権も含めた国や電力会社に許されるわけがない.
 このことは書き出したらきりが無いので今日はここまで.



 友人からこの前のグラフの間違いを指摘していただいた.飯舘村役場の3月15日18:20の測定値の単位が間違っていた.Webであれ世に出した情報にはあっちゃいけない間違い.申し訳ありません.

 ということで,修正・加筆版を以下に.
fukushima_radio0323.jpg
 飯舘,福島ともに順調に下がってる.
 飯舘の21日の急落は,測定機材が変更された時間と一致(ってそんなことがあっていいのかいな).

tag : 放射線量 災害対策室 福島県 飯舘 被ばく 環境放射能測定値 暫定値

グラフ改訂

飯舘村のデータを追加.

fukushima_radio.jpg

20mSv/h程度はここ数日は続きそう.連続した外出は避けてほしい.

放射線量,地域によってはシビアな状況

 出産を控えた家族を日本に残してきた.よりによってこんなタイミングに.
 原発事故が収まるまで全く安心できない.何かせずには落ち着かない.

 そして,Goちゃんの実家のいわきも気になる.しかも,福島県は僕の東北時代に一番お世話になった地方だ.

 といこうとで,NPO某研究所のマネをして,原発をかかえる福島県についてこんなグラフを作っった.
fukushima.jpg

データは福島県災害対策本部のここから.

 福島県主要都市での放射線量の変化が一目瞭然.いわきよりも福島市が厳しい.この先の下がり方次第ではちょっとよろしく無いのではないか.

 法律で放射線従事者(妊婦.って普通有りえないが妊娠可能な女子に限る)が年間3か月で許容とされる量が5mSv.365日90日を24時間で割ると2.3μSv.

 ここ数日の福島市はその4倍.

 そもそも,原発異常事態時の屋内退避基準の5μSvまで下がるのに,このまま(万が一)リニアに低下したとしても1週間近くかかる.

 福島市はどれくらい危機感を持っているのだろうか.

 とにかく,今日の雨にはぜったいあたらないこと!
特に原発から北西のかた!

(間違い部分がありました.取り消し線で削除してます.すみません.2011年3月20日)

新井たちよ,元気と勇気をありがとう

セリーグの開幕日程のゴタゴタ問題,この国難の時に「我欲発言」と並んでバカバカしいニュース.

節電だ!って言ってるのに,開幕を強行してしかもそれをナイターで.って,おぃ!

「とにかく開幕して野球から元気を与えたい」みたいなことを理由としてるが,それだけじゃない経営上層部の思惑が頭に浮かぶ.しかも,悪いがこんな状況で開幕したら余計元気が無くなる.少なくとも僕は.

 そんな中,選手会がしっかりと反対を示してくれた.阪神の新井選手会長をはじめ,17日の決定後もしぶとく反対を明確にして立派だった.

 かっこいい!被災地に強行着陸した米軍ヘリのパイロットより素敵だ.単純に阪神ファンになっちゃうかも.

 彼らは国民に対して十分に元気と勇気を与えてくれた.グラウンドからではなく記者会見で.


 なぁんか,上層部の決定にあわせて「ま,通常開幕でもいいんじゃねぇ?」みたいな,しょうも無い選手もいることは確かだけど..特に球団Gとかにね.

情報が足りない

 3か月弱ブログを休んだので,ちょっと大きな会議が終わったので,同僚みなさんが日本に帰っちゃったので,重ねてブログの更新.

 家族がいる日本で起きている原発事故の「情報」がなにしろ足りない.新聞やネットで聞けるNHKラジオは放水ができただの,電気がキターだのと,プールが見えただの,しょうも無いことしか流してくれない.

 ちょっと違う毛色の情報源,ビデオニュースって言うんだって.そこからムービーで話が聞けたので,ここに紹介.
 
福島原発事故でわれわれが知っておくべきこと

それから,これ↓
福島原発事故 京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏電話インタビュー

 政府が現状をレベル4としてることを,フフって苦笑したのが印象的.んな甘くないよって.

 関係ないけど,小出氏ってでなんでまだ助教なんだ?1946年生まれで1974年からずっと助手だ.
まさか,反原発の住民運動に参加したから? んなこたぁないか..

何が起きているのか

まず初めに,今回の自然災害と人為災害に遭われた方みなさまに,心からお見舞い申し上げます.

 と書いたが,今胸に感じている深い痛みと心配は,こんな他人行儀な言葉では到底足りない.とにかく,万を超す人命が失われ,行方が分からなくなっていることが残念で悔しくてたまらない.

 4年間過ごした地質コンサル会社の仙台支店,社屋はダメだが人はみな無事ということが今日分かった.嬉しくて涙が出た.でも,現場で出かけた三陸や浜通りは壊滅的.じいちゃんばあちゃんが営む民宿もきっと.

 地震の直後から,この国のみんなが電話や形態のSMSで心配しながら優しい言葉をかけてくれている.5代国王も首相も我々在留日本人をゾンに招待して,日本への哀悼の意を示してくれた.自分もいま,被災地に何ができるかブータンから考えてみたい.

---------
 一方,原発事故という人為災害.ひどいなんてもんじゃない.

 毎日新聞経由で,福島第一周辺の放射線量の推移のグラフを見つけた...環境エネルギー政策研究所というNPOの発行
daiichi.jpg

 地震以降放射線量が増加しており,敷地内では相当に危険な値(時間あたりミリオーダーの放射線量)に達していることがよーーくわかる.

 なぜ東電はもっと積極的に情報を公開しないのか.政府はもっと命令をしないのか.汎地球的に超深刻な影響を与えかねない,それが容易に予想されるこの状況で.

 こんな一目瞭然なグラフ,本来は市民団体からではなく,当の東電から出されてしかるべきではないか.エクセルで30分もあれば作れるやん.ついでに正門で継続観測してくれー. 


 少し前にこのブログでも「僕は強力にこの原発に反対する.」と書いたが,いろいろな方法を使って,我々はもっと意見,原発積極賛成だろうが,受け入れだろうが,反対だろうが,意見を発信すべきではないか.


 こんな時,どんな言葉を結びに書けばいいのか,すぐに考えが浮かばない.

 とにかく,一日でも早く東北が元気を取り戻してほしい.そして,我々は地震以降起きた現象すべてを,何が起きているのか把握し,しっかりと噛みしめ,記憶に刻み,それぞれが今後どうするかをまさに「我欲」に流されずに考える必要があろう.

 そういえば,後出しジャンケンと揶揄された都知事の「我欲が云々,」と言う言葉,それは三菱や日立や東芝といった原発企業に対する言葉だったのだろうか..んなこたぁないか
プロフィール

jirok

Author:jirok
ブータン地質鉱山局に身をおく一地球人の独り言と備忘録.

 ヒマラヤの氷河・氷河湖問題,山地・気象災害とかってどうなのか.この地が,この社会がなぜできたのか,ブータンは,日本は幸せなのか,我が子はどう育つのか,興味の相手はつきません.

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