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二人,餅に絵をかく

 夕方,治療するからおいで,と歯科医師のカルマさんから急な電話.

 慌てて予定を変えて病院へ.来週,再来週は山,その先は出張,と時間がなかったので助かった.でもなんで急に電話が来たのかはわかならい.

 いい先生だ.ちょっと丁寧すぎるくらいがまた嬉しい.


 その後,明るい時間に体が空いたのでまっさんを誘って久しぶりに外食.彼はいつも無口.

 でも今日は違った.お互いビール一缶で饒舌.楽しかった.
 で,その時に出た話.

 現在世界に散らばってる,そして過去に散らばってた隊員.彼ら,彼女らにしか書けない体験話や思いってのはたーくさんある,はず.

 その体験や思いのうち,あるメッセージについては日本に向けて今こそ本として書かれるべきではないか.そんな話である.

 そして,そのメッセージとは....





 「日本が普通じゃないんだじょ」  ってことである.

 生活の快適さ,食べ物の豊富さ,電気の使用量,新幹線の速さ,それらみんな異常だよ,ってことである.



 ここで「異常が悪い」と言うのは一先ず遠慮しておくが,それらがあることが当然,無ければ求めて当然,って考えはやっぱりおかしい


 ということで,任地でいかに不便に,物質的に質素に,停電・断水のある中で,ゆっくりと暮らしたのか.

 そんな話を,いろんな地域から,いろんな視線で,いろんな文章と写真で表現し,日本,ちょっと考え方かえてみない?世界のいちいんとして,と言った内容の冊子としてみない?
あ,もちろん必要な手順を踏みつつね. 


 一人4ページ書いたとして,50人集まれば200ページ.と,二人で餅に絵をかいてみた.



 繰り返すけど,そこでのメッセージは,

「日本は異常」

「今の便利さ快適さ,あって当然,無ければ求めて当然,って思うなよ」


ってなニュアンスである.

 どうかな,,賛同者,,いるかなぁ.. 
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藤沼調整池の決壊

須賀川の藤沼ダムの決壊,いままでなかなか情報が出てこなかったが,JAXAのページでALOSのAVNIR2の画像が出た.
陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)による東日本大震災の緊急観測結果(23)

 RESの山さんとか最近音沙汰無いからこういった作業で忙しいのかな?PRISM画像はないのかな?丘陵からでて流域の南側をあふれ出たように見える.



 さらに,身近な人が現地調査されてた.
須賀川市長沼周辺調査(速報)日大工学部梅村さんの調査
住民による当時の映像があるらしいけど,どんなんだったんだろうか.

 さらに,須賀川市行政管理課情報推進係による調査.


 AVENIR2の画像を見ると水は全部は逸水してなさそう.ただ,仮に1/3が逸水したとしても藤沼湖.貯水量150万立米.ブータンのTsojo氷河2009年の決壊洪水とだいたい同じ量.あっちはかなりの時間をかけて流れ出たけど..それが裏山から一気に出てきた,と考えると恐ろしい.むごい.

tag : 須賀川 藤沼ダム 藤沼湖 決壊 堤体

地震と氷河の関係

2月のニュージーランドの地震で,タスマン氷河が崩壊,という記事があった.
ニュージーランド地震で巨大氷河が崩壊

3.5mの波がおきた.過去40年で3番目に大きなカービングとのこと.
でも,サイズが全長1200m,幅75mって細すぎるので,全幅1200m,奥行き75mの氷が氷河湖上流側の氷河末端で崩壊したってことだろう.

タスマン氷河の崩壊の話,ナショナルジオグラフィックのもとページはこれ

New Zealand Earthquake Spurs Giant Glacier Collapse

でも文中の"calving"は,正しくは"carving"だじょ.おぃ!
分娩じゃなくて,削り落とし,みたいなイメージか.

かく言う自分も昔,査読でこの単語を指摘された,という恥ずかしい記憶が.

この記事の他のサイト
NASA Earthobservatory
untitled2.jpg
http://earthobservatory.nasa.gov/IOTD/view.php?id=49553

GoogleEarthと重ねてみると,2006年から5年での氷の消滅が明瞭.


News.com.au
untitled.jpg
by Denis Callesen

ブータンのプロジェクトでも,氷河湖決壊のトリガーに地震を想定して,G大の熊さんがいい仕事をしてる.
最終報告書には今回の事象も書き入れるべきかも.

tag : ニュージーランド地震 タスマン氷河 カービング 氷河崩壊 氷河湖

お尻で節電,しよう

風邪をひいたので水分を多く採った.だもんで,トイレに何回も行く.

そして,トイレでちょっと考えた.大したことじゃないけど.

「日本での,先進国・新興国での,異常なほどの消費電力量をどう抑えるか」
数ある節電作戦の中で,簡単にできて,効果が見込まれて,かつ人にも頼めるキャッチコピー.

で,思いついたのが,,,



「お尻で節電」

早い話が,便座の保温をやめて,簡単な便座カバーにしよう,ってこと.
さんざん言われてるけど,他と違うのは「お尻で節電した」と強調すること.

コレだ.百均でも売ってる(らしい).
bc0100.jpghttp://item.rakuten.co.jp/livingut/4903320742123/
ブータンの我が家も使ってる.真冬だって大丈夫.


・保温便座が消費する待機電力,だいたい25Wだそうだ.
 で,例えば仮に東京23区387万世帯の約1/3が保温便座で,それをお尻節電シート(ベンザカバーなんてカッコ悪い呼び名はやめる)にかえたら...

25W×24時間×129万世帯=77万4千kw/h!

お尻でやったわりには,けっこうイケてるんじゃない?
自治体レベルで無料配布とかしないかなー

 ここで問題になるのが,デパートとか外出先の場合.なんか汚い気もする.
そこで登場するのが「マイバック」「マイ箸」ならぬ「マイシート」を持ち歩く,ってどう?


次回は,エアコンいらずの術を紹介する.

tag : 計画停電 便座カバー 待機電力 電力消費量 原発問題

今日こそは初雪休み?

 結局,昨日は雪の降りがあまく,町では積雪無し.とうぜん休みにもならず.ずる休みする輩もいなかったみたい.
 しかし,またも一日中曇りで時々雪が舞い,夜には積もり始めた.

 インド気象局の衛星画像を見ると,北東アフリカあたりからアラビア半島経由で,ぴゅ~っと雲が流れてきてる.明日もその影響でヒマラヤ東部もどうやら雲が多い?
SA3hw24r.jpg

となると...雪は降り続け,今日こそ初雪休みか???

一方,噂では金曜日は地方の市長選挙で休みになるとか..(ブータンのこういう寸前までわからない休日って,ほんと困る)

おぃおぃ,もしそうなると4連休じゃないか!!!

しかしこの時期4連休は怖い.役所の事務仕事は進まなくなる.
しかも,来週のKさんとの現場仕事は積雪を踏み分け踏み分け,,,となるのか?そりゃつらい..

もうそうなったらガサ温泉で湯治だな.この時季ヒルはいないし.うほほ..

tag : インド気象局 ブータン 連休 ガサ 温泉 雲画像

明日は初雪休み?

今日のティンプーは曇り.
いやぁ,寒かったー

駐車場で日向ぼっこするDGMのカウンターパートが今日は一人もいない.
いつものティンプーの町が,オフィスが,いかに太陽の光で暖められているか,改めて思い知らされた.

そして,周囲の山には雲がかかる.夜には町も雪かな.

となると,明日は初雪休み.
同僚のプンツォはそれを楽しみにしながら今日は帰って行った.

20110118035_R.jpg
写真はそのどんより曇ったティンプーの空とうちの裏にいた牛とうちの屋根.
ユウカの好きなビック君(牛の後ろの黒犬)が小さく見える.

tag : 初雪休み 雲り空

行く前の準備が楽しいのょ

 パロ空港へ向かう道でロードブロックにあった.

 長い車の列.
IMGP4417_R.jpg
 僕のうっかりミスで家を出る時間が遅れ,ただでさえ離陸ギリギリの時間だというのに.これはヤバい.飛行機に乗れなかった日にゃぁ....家族にどれだけ怒られるか(汗)

 ロードブロックの原因は道路わきのがけ崩れ.この辺りは片麻岩の片理面が谷側へ傾斜し,ずるっと流れ落ちるように土砂が崩れやすい.

 幸い,この時は10分ちょい待たされただけで,開通.
 と言っても日本じゃ絶対やらないような,「はぃストップ!」,,,「よし今だょ,行け~」みたいな落石の合間を縫うように車を通す荒業.
IMGP4421_R.jpg

 しゃぁーーーっと祈るように通り抜ける.
IMGP4422_R.jpg

 ブータン.この国は全部が山なのでこんな地すべり,斜面崩壊はまったく日常の風景.


 さて,ちょっと前に書いたノルウェー地盤工学研の御面々もこの種の地すべりの物理探査でお出かけになられてた.

 そして,予定通り週末には帰ってきたが,同僚のJyamianによれば全く仕事にならなかったとのこと.

 理由は「斜面が急すぎて側線が張れんかった」

 ん,,,「斜面が急って」,,,いやぁ,ここはブータンですからねぇ.
 しかも行く前にちょっと下調べ,せめてGGE(GoogleEarth)を見たってわかることじゃぁないすか!

 彼らは何しに来たんだろか.もう帰って次は2月にくるんだって.

 この件ではC/P側のブータン人スタッフはうんざりして帰ってきたみたい.とは言え,無駄足で帰ってきた責任の一部はC/P側にもあるはず.ブータン人スタッフもこういった下調べは結構苦手だし,そういう訓練を受けてない.

 さて,こちら,来週はガサへ地すべり調査.テント泊.寒いんだろうなぁ..

 でも一緒に行く日本人研究者がストイックでかつ面白い人なのでかなり楽しみ.そして同行の若手のC/Pには,野外調査って準備も含めてこんなに楽しい~,と感じてもらえるように頑張らないと.

tag : 斜面災害 地すべり フィールド調査 NGI ロードブロック

カレンダーを遅ればせながら..

 2011年のカレンダーを遅ればせながらWeb公開します.
 よかったら印刷して使ってくださいね.

 こっちでは,町の印刷屋でプリントして,背中合わせにしてパウチで閉じたら,これけっこういかしたカレンダーになりました.字がちょっと小さいけどね.

1~6月分.
calender1-6_R.jpg
高解像度版はここをクリック
 ツォリムという湖でキャンプ.2010年9月25日に撮影.トレッキング開始から20日目にして初めての快晴の朝.調査メンバーのKさんはうれしくて湖畔で裸踊り.その裸のおかげで馬が足を折って死んだ,と馬方には信じ込まれ,数日後には盛大なプジャが行われる.バックはナムシラ峰(標高6000m.千葉大山岳部が1985年に初登頂).

7~12月分
calender7-12_R.jpg
高解像度版はここをクリック
 マンデ川の源流,ザナムから見たガンカルプンスム峰(7351m).未踏峰としては世界で最も高い.さすがにでっかく周囲の山とは別格.左に写るガレ場の上には氷河湖があり,調査ではクイックサンドの湖岸にはまり溺れかけた.いやはやあせった..

祝日は日本仕様で,ブータンの国民の祝日は下線で表現してます.

tag : カレンダー 氷河湖 ブータンヒマラヤ プジャ ガンカルプンスム ナムシラ

やはり自分で測らないとね

 今朝も水道が凍った.トイレのウ○チも流せない..

 そして最低気温はまたマイナス6度.

 ネットの情報だの水たまりの凍りかた,それから体感から考えて,まぁ我が家の周辺は冷えてもマイナス2,3度,と最近まで思い込んでいたのが,どうやら5,6度までいつも下がっていることがここ最近の実測値からわかった.

 やっぱり実測って大事..


 去年の9月,トンサを流れるマンデチューの源流に気象観測装置を設置した.標高5300m,中国国境まで10kmの人っ子一人いないモレーンの上に放置だった.
 もし自分が放置される側だったら,と思うと泣けてくる,そんな場所.
IMGP4511r_R.jpgまぁ放置されることはまず無いですけどね..

 とにかく,ソーラーパネルがまぶしい豪華な一式である.まぶしいパネルを見て,「おぉ,,これはこれは」とヤク使いやら冬虫夏草取りのおっちゃんに持って行かれる,またはついてきた鼻ったらし小僧に石をぶつけられ壊される,それを半分覚悟の放置だった.



 そして,一年後の今年9月.無事には残ってないんだろうなぁ,,と諦めながらモレーンを登ると,,


 ぬぁんと装置は残っていた.
P9271240_R.jpg奥はガンカルプンズム.

 南極物語のタロ,ジロとの再会,ってこんな気分だったのかも!って,そんなわけはないだろうが,うれしい再開だった.ブータンってすばらしい.

 ただ,よく見ると張り綱だけは持って行かれてる.それでもボルトでがっちり止めてるもんだから問題なし.全壊を考えれば張り綱が無くなったことなどくらい痛くもかゆくも無いしぃ.むしろ,ちょっとでも疑ったことを誰かに謝りたい気分.

 そして,データには一年分の記録が残されていた.気象観測点が無い地域の貴重なデータとなりそうだ.

 中でも感心したのは積雪深度.最大で45㎝降っていること,6~9月のモンスーンシーズンには降水はほとんどが雨で雪なんか降ってもすぐに融けてるってことがわかった.

 こういった数字って実測しないと想像できない値だけに,放置プレイに耐えた測器(を開発してくれた人たち),それから放置させてくれたブータンにつくづく感謝,感謝.ナムゥ..

(明日につづく)

追記.
二年目の間にワルイヒトがここに来ないとも限らないので,ちょっと対策をした.

 プンツォにゾンカ語と英語で書いてもらった注意書き.
P9271244_R.jpg
「触るなかれ.自動カメラがついてるぞ」と書いてある.

これでヤク使いも鼻ったらし小僧もビビッて手が出ないだろう....か?

tag : 最低気温 気象観測 ブータン 積雪深度 良心 放置プレイ 冬虫夏草

白オバケと黒オバケ

 岩屑に覆われた氷河での決壊洪水を考えてて,2008年のチベット,ロンボク氷河に行きついた.

 この時の調査,何も成果を出してないなぁ..と,後ろめたさを感じながら見てたら,結構いい写真がある.

 わかりにくいけど,奥の湖は濁ってて,右隅(左岸側下流)はちょっときれい.C大Tさんの言う黄色池と青池(だったっけ?),ってことか.南側に下る氷河と比べると氷河自体薄い.これくらいだと,ブータンのTshojo氷河みたいに池から地下に水が抜けて被圧してピューって出ることはあまりなさそう..
ronbuk_R.jpg左奥のピークがチョモランマ~.


 緑池の小さいのを近くで見るとこんな感じ.氷に載るデブリが薄いく1mも無い.奥が半年前に聖火が登ったチョモランマ北壁.そして,写真右奥には白いオバケのようなアイスピナクル.
DSCN1706_R.jpg

 そのオバケを上から見るとこんな感じ.見ている方角が違うけど..融け消える前の一瞬を見ているわけか.
DSCN1778_R.jpg

 そして,少し下った斜面には土砂でできたピナクルもあった.なんだか白オバケと対照的.こちらはラテラルモレーンのうち浸食から残った一瞬を見ているわけだ.結構コンパクトにしまってて,手ではなかなか崩れない.暗闇でみたら黒オバケだな.
DSCN1882_R.jpg

 いわゆる土柱.これなんか教育テレビでやってるカペリートみたい.
DSCN1796_R.jpg

 アメリカのカスケードで火砕流堆積物でできたこんなピナクルズをみたなぁ..なんて場所だったけか.

tag : エベレスト ロンボク氷河 氷河上湖 スープラグレイシャルレイク チベット ピナクル

ブータン、冬になる

今日はネットが異常に遅い、気がする.日ごろからブータンのネットは十分に遅いのに、それに輪をかけて遅い.ファイルを転送するにも、さっきから全然進まず、ハァ?って言うくらい遅い.



気が遠くなる....



ということで、それを待つ間に久しぶりのブログのアップ.ネタは、、、特に無いので天気の話.


今朝起きると温度計がこうなってた

IMGP4296.jpg

左下の「-1度」が最低気温.

今年初めての氷点下かもしれない.
朝は久しぶりの快晴.放射冷却がおきたのだろう.そりゃ冷え込むわけだ.

ついに冬到来.そろそろ撒きストーブの出番だ.

ちなみに右の26度は太陽があたった温度計の気温.暖かい.そりゃブータン人が日向ぼっこしていつまでも職場に入ってこないわけだ.

上の5度はこのブログを書いている夜8時の外の気温.すでに寒い寒い.



ここのところ、その撒きストーブのある居間にマットと毛布を敷いて寝ている.この借家には寝室がいくつもあるのに、だ.
どうも自分の性分には、寝室専用の寝室で寝るのが落ち着かない.狭くてマルチパーパスな部屋で寝るのが特にイイ.

俺って日本人だなぁ..

tag : 放射冷却 氷点下 ブータン 乾季 温度計

プンツォリン再び

自分のブログを見たら山から無事に戻った,との記事が無いことに気づいた.

はい,元気に戻ってます.でもその辺の話はまた改めて..


昨日から南の国境の町,プンツォリンに来ている.二度目.相変わらずインドっぽさ十分の町だ.

今回は残念なことに仕事.
家族にはたいへん申し訳ないが,土日にひっかけての出張になってしまった.

とは言いながら,やはり現場に出発すると楽しい.今回はブータン側スタッフの方が多いしね.やはりこうでなくちゃ.一緒に現場やってる,って気分になれる.

そして,現場は町の北にある斜面で,浅い崩壊が繰り返し起きているところのようだ.
viewr.jpg
谷を挟んで現場を見た写真.写真左の崩壊の右奥の斜面がターゲット.写真右奥にはインド平原が続く.その手前に写るのがプンツォリンの町.

元気に成長しているプンツォリンの町をこっち側に拡大するプランがあって,この地すべり(というか崩壊)を評価しておく必要があるとのことでこ周辺の調査が行われてる..

 今回はEのDさんが講師の電気探査のOJT(オンザジョブトレーニング)ということで,進行中の現場でなおかつ典型的な地すべりがあるところ,ということでC/P側と相談したらこの場所が提案されたんだが,,

 なんやらそうとうに厳しそーな地形.側線をはるだけで丸一日はゆうにかかりそう.

 しかーも!ヒルがいるって言うし.乾季が来てるはずが今年は特にまだジメジメしていて,確かにヒル的雰囲気はばっちり.

 この前のトレッキングでもう今年は嫌と言うほどヒルを見てきて,それこそお腹一杯なのに.やれやれだじぇ.

tag : 地すべり ブータン 電気探査 インド平原 プンツォリン ヒル

山の現場から

氷河・氷河湖の現地調査が始まった.

37日のトレッキング.橋が流れた,馬・ヤクが足りないといろいろあったおかげで,アプローチが長くなった.2/3がトレッキングで去年と同じ400kmを歩くことになる.

残りの1/3で氷河湖の水深計測,電気探査,過去数十年の氷河変動の計測,などなど.後半に書く予想外の停滞のおかげで,9日朝の段階でまだ電気・ネットが通じる環境にいる.

せっかくなのでブログにここまでの経過を記録しておこう.
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ティンプーを出発した9月5日,テント場(ダムジ)の手前2時間で2時間のロードブロック.
ゾンダ(県知事)も来ていて挨拶をする.ここでの遭遇がガサでの幸運につながる.

DGMのルナナへの補給基地の周りにテントを張り,それなりに快適な最初の夜となる.ヒルがいることを除いて...そして,不運にも一番若いS君がヒルに食われる.
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9月6日,ダムジからガサまで移動.道路沿いはいたるところで崩壊.ゾンダの話では今年の夏は例年になく多雨で崩壊も多いらしい.去年5月のブータン近代史最悪のサイクロン災害より厄介とのこと.

馬の出発に合わせたため,出発が昼となり,昼飯が16時半.ガサ着は17時半.途中,ヒルに脅かされながらのトレッキング.思っていた以上に長かったー.なぜだかS君にばかりヒルが取り付くのが気になる.

嫌なことに天気は雨,地面はグチョグチョ.そしてたーくさんのヒル.これからテントを張って(もらって),ぬれた服で晩飯,ととなると気がめいるなぁ..
と思っていたら5日に会ったゾンダの好意でゾンカク(県の)ゲストハウスを使えることになった.しかも部屋に入ればゾンダプレゼンツのJonny Workerが.いきなり歓迎である.恐縮しながら一杯.そこで一つ気になる情報が.今朝直した崩壊地のルートがまた崩れて直すには半日はかかる,とのこと.そうなると更に一日ここで泊まることになる.どうなることか..
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9月7日,さっそくその崩壊地を見に行く.確かにルートが10mほど樋状にばっさりと土石流で切られている.しかも雨は降っていないのに樋の底はまだジョロジョロの不安定な状態.と,樋の底に下りた直後,上流からグゴゴゴォーと低い音が.「来た来た来た!」と叫んで急いで樋の外に逃げる.数秒後,黄土色の土石流が目の前を通過.
P9070336r.jpg
 すごい瞬間を見てしまった.と一緒にいた主任Kと興奮する.

と,一緒に見に来たPツォやレイバーの4人のブータン人がいない.みんな遠くに逃げてこっちを見ている.
もっとここにとどまって次の土石流を見たいなぁ思ったが(もちろん安全な場所でね),彼らの強い勧めでこの場を離れることに.レイバーも帰ることにする.自分がこれから働く場所で生の土石流が起きたのを見てしまったから仕方ない.ということで,今日の作業は中止.出発がまた一日延びることに..トホホ.
夜,ゾンダを招待してディナー.明日,もっと人を多く呼んでもらってダダっと道を直してもらうことに.
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9月8日,今日は雨が弱く青空も出てる.これなら道の修理もいけそうだ.午前中,GPSの基地局をセットし,その後ガサ温泉に行くことにする.

温泉に行くことをPツォに話すと寂しい顔をする.彼は崩れた現場へ様子見に行くそうだ.温泉に行くのかぁ..という寂しい顔なのかもしれない.

 GPS基地のセット後にゾンを見学したりで遅れたし,Pツォのさっきの顔も気になったので温泉行きをあきらめ,自分,Nmさん,Ntさんとで現場へ.そこには...樋の右岸にある大木を基礎としてすごい橋を作ってる.チェーンソーもあるが,それ以外の斧,なた(ギチュ),鉄の棒,短いロープ一本,それだけの道具でどんどん橋を作ってる.しかも結構こだわって.
夕方6時半,暗くなると同時に橋が完成.これで明日は前進できる!

写真は橋の修理とそれを待つラヤからの女性
P9080420r.jpg

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9日,今みんなは出発の準備.自分はなかなか繋がらないネットにあせりながらこのブログを書いてる.

天気はまぁまぁ.今日は行けそうだ.

P9080379r.jpg

 ゾンでであったチビ坊主たち.かわいい!

ブータンの地下水利用へ

Kumちゃんが帰った.怒涛の3週間をすごして.
今頃日本かな?おつかれやま.群馬の猛暑に気をつけてね.

しっかし彼の集中力はすごかった..仕事にもそれ以外の時間も.
あれは彼のお師匠さんの影響か?とにかく見習わないと.

写真はパロの南.廃墟と田んぼと道端の店.
DSCN3088r.jpg
写真中央のKumちゃん,ちょろっと止まった隙にパロのアマに声をかけてた.
隅に置けない男だ.



 さて,いまは雨季(モンスーン)の後半.山からひいてる水道水はタンクにたまったあと我が家に供給されるが,ここのところずーっと濁りっぱなし.
DSCN3084r.jpg
これは昨日の朝の風呂の状態.写真じゃよくわからないなぁ..風呂桶とでかい給湯(ギザ)があるだけ恵まれてるね

 こういった山からの表流水,家や農地によっては,10km以上パイプを引いて持ってきていることもある.
 このブータン,国の南と北で降水量が多く,その中間は意外に乾燥している.そこではモンスーンに集中して雨が降るがその量は1000mmいかないのだ.

 そして,水が豊富なようで,そうでない場所も多く,きちっとした管理もほとんどされていない.
 山から引いてたホースがいつの間にか勝手に分岐されてて,他の家に引かれてた,なんてこともあるらしい.

 もちろん水利権や水に関する法律も無い.

 いっぽう,主な町のほとんどは扇状地か河岸段丘に位置する.森林は一応管理されている.地下水は豊富なはずである.
 この資源を使わない手は無いはずだ.しかし,その地下水利用の知識も意識も低い.

 王様のオファーがウソではなかったら(ウソじゃないってば),この機会をうまく発展させて,地下水資源の利活用を全国的にアピール,なんて話しにできたら面白いだろう.
 パレスの調査,こうなったら報道を呼んでニュースにしてもらいますかね.

tag : 地下水 モンスーン

あっちもだめ,こっちもだめ

 午前中,今回の山の調査を引っ張ってくれるトレッキングエージェントのチミ君から電話が入った。

 ぬぁんと,予定していたルートの橋が流されちゃって通行できないとのこと。

 おぃおぃ。今頃になって何を言うとんねん。

 馬やヤクが集められなくて,泣き言いってきたんじゃないのぉ?と疑って,現地のお役人,Gapへ再度問い合わせてもらった。

 結果,正しくは「行程5日目に渡るはずの本流にかかる橋が,去年のサイクロン以降グラグラ橋になってて,ついに最近では人しか渡れなくなった」との情報が,最近山から下りてきた地元民から通報されたとのこと。

 ほほぉ。。「人しか渡れない」って? 
 それならヤクだって気合で渡れば何とかなるんじぁ! と言いたい。

 でも,5日かけて行って「ありゃ,やっぱだめぽ..」では済まされない。しかもGapの忠告を無視してその後何かあったらプロジェクト自体が危うくなる。

 なんとか現地にいって,どれくらいグラグラ橋なのか事前に確認したいところだけど,行くには往復10日。今からじゃム~リ~,である。

 仕方なく,西のガサから入るプランを作り,「うぅむ。これならルート変更のダメージも最小限。アニマルの手配もOKね」と,納得の新プランを調査メンバーとチミ君に知らせる。

 そして夕方,チミ君から電話。
 「Sir,こっちのルートも本流で橋が流されたサー


 
 思わず「....はぁ?」である。

 さて困った。
 ま,ブータンじゃ珍しいことじゃないけどね。
 とは言えどうも納得いかない。こりゃまた現地に確認せねば。

 ってことで,一緒に困りつついつも通りに定時で帰ろうとするプンツォをつかまえ,地元に電話をしてもらう。

 結果,地元の役人は定時で帰っているので連絡付かず。定時,もしくは定時前帰宅はこっちじゃ常識なんで

 なんとか連絡のついた地元の商店のおっさんいわく「流された橋は本流ではなくて支流」とのこと。
 そして「近々なおるっぺ」とのこと。

 この「なおるっぺ」はどこまで信用できるっぺか?

 今日またGapに問い合わせねば。。。

 ドキドキだね,この続き。(って他人事じゃねぇっぺよ!)
 ま,とにかく続編を乞うご期待。

tag : ブータン 氷河湖調査 流失 現地調査 トレッキング

まずは写真で

日曜に山から首都に戻り,それからあっというまに金曜日.

調査期間中に4回,衛星電話からSMSでカズさん経由でBlogをアップして,その後何も出せていないのでとりあえず写真をアップ.
なので,ヒマラヤの山ん中からブログをアップ,というわけにはいかなかったのだ.カズさんサンキュウ.

以下,川に落ちる前の日,カメラがダメになる前の日,7月15日に撮ったショット.

IMGP3414r.jpg
-空は霧,地面は花畑.の中のテント.なんだかボーっとしてくる.天国があるとしたらこんな感じか..


IMGP3537r.jpg
-お約束の「ヒマラヤの青いケシ」.おぉ..やはり天国か.

IMGP3543r.jpg
-そんな中,オスの去勢でヤクと壮絶に格闘する馬方たち.あ,やっぱり天国ぢゃなかったんだ.


IMGP3450r.jpg
-氷河湖の調査前.担ぎ上げた薪で煙をたいてプジャ(祈祷)をする.氷河湖を汚すことの許しを得る,といったところか.


IMGP3470r.jpg
-氷河湖上流側で湖面に接する氷河の氷.馬鹿なことに機材の不備(電池切れ!)でサイズを実測できず!あぁ..アホや.


IMGP3494r.jpg
-氷から開放された岸に上陸.このあとは落石と氷河崩壊の津波が怖くて早々に退散.


そして明日は日本にちょっくら帰ります.

あ,で,懸案の蛭なんですが,今回もいなかった.あの谷は最高.どこにでも座れる.


そうそう,,三峡ダムとその下流,大丈夫なんだろうか.
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2743755/6020639

蛭がいませんように

今日から,国の中部,ブムタン県の北,国境近くの山の調査に出発.
昨日まで準備でばたばた.

17日間.モンスーンシーズン真っ只中の調査で,びしょぬれになるのは必至.
無理せず,行けるとこ,できることをこなして帰って来たい.

蛭,2002年の調査では会わなかったんだけど,この時季どうなんだろう..
そだ.塩水スプレー準備しなきゃ.

では,行ってきまーす

ブータンの天気予報

ユウカが病気になった.しかも症状は深刻.
ブログの更新が1ヶ月以上も空いたのはそれが原因,というわけではないが.

病名は....

いやいや病.


何を言っても,なんでもかんでも,「イャだー」とか「イヤイヤ!」である.

まったく.


でも今朝は素直にやってくれたことがある.工作だ.ちょっとマニアックな工作.
出勤前にかんたんな雨量計をユウカと作ってみた.

IMGP2802r.jpg風で倒されないように結晶片岩の板で錘.


庭の真ん中に設置.
IMGP2799r.jpg


作ったのは↓この雨量計.
ペットボトルを使ってかんたんな雨量計を作ってみよう
今回の場合,中の瓶は蜂蜜の瓶.

雨季に入って,ここのところ曇りや雨が多い.そこで我がやの庭でこの雨量を測ってみよう,ってことなのだ.
雨量計をセットしたら,急に雨降りが楽しみになってきた.雨よ来いだ!



 こうなったのは,山の調査中に天気状況を知りたい,と思っていたのがきっかけ.
 気候学のYさんをつてに,幸運なことに気象の専門家がブータンの天気の実況と予報をしてくれることになった.
 ↓
 ホームページウェザーステイション

 このページの,世界の気象にある,ブータンの項,ぜひブータン在住のみなさんにご活用いただきたい.

 この天気予報,これから予想法則を順次改善していくとのこと.
その時に必要となってくるのが各地からの実際の天気状況.ユーザーからの情報のフィードバックである.

 ってことで,雨量計なら簡単に自作できるのでみんなも作ってみよう!

tag : 雨量計 天気予報 ブータン モンスーン 理科工作

落石の予見はできたはず

寝ようと思ったら,こんなニュースで目が覚めた.

富士山落石死亡事故、立件見送り 富士宮署 静岡新聞
富士山落石死亡事故、関係者の立件見送り 静岡 産経新聞

まずは取り急ぎ,この件について僕個人の考えを書き示したい.

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1. 2009年7月13日に富士宮新五合目駐車場で落石死亡事故があった.駐車中の車を落石が貫通.登山者一人が落命.

2. 富士宮署が業務上過失致死の疑いで県土木と林野庁を捜査したが,先月末に立件を見送った.見送った理由は,事故となった落石の予見が不可能と結論したため(静岡新聞,産経新聞,日テレ)

3. 世間でも本件は不慮の事故,登山は自己責任,との考えであり,このままなら本件は恐らく風化する.

4. しかし,過去に同じ新五合目駐車場では同様の落石が少なくとも1度発生していた.

2008年6月6日16時頃,巡検で同地に行くと落石撤去の現場に遭遇した.
P1000858r.jpg
P1000855r.jpg
E先生撮影(僕の画像データはどこかに消えた塊状の溶岩だけど,発泡の程度が不均質なのでスパッター起源のクラストジェニックな溶岩か.とまれ,
 現地の作業着の人に聞いたところ,落石は5日14時頃に発生したらしい.後ろの石垣の上に5合目売店がある.落石により駐車場の標識が折られてる.駐車中の車にも被害があったらしい.

5. 上記から考えると,約1年後にあった同地点の同規模の落石が「予見不可能」とする見解は間違いではないのか.



 立件云々についてここで言い切るのは,捜査に関する情報がを持たないので不可能だし,不適切であろう.
 しかし,今後の山の防災,登山の安全を考えるためには,このことはオープンに再度検証されるべきである,と言いたい.

 なお,2008年6月5日14時には落石が発生した斜面と同じ南斜面で,落石起源と考えられる振動波形が地震計に記録されているとのこと(防災科学技術研究所のU氏の情報).提供いただいた波形を見ると,たしかに,5秒程の振動が2回記録されている.

テーマ : 地震・天災・自然災害
ジャンル : ニュース

tag : 富士山 登山 落石 溶岩 富士宮 新五合目 駐車場 自己責任 不慮の事故 道路管理

台湾地すべり続報

基隆市での地すべり,残念にも犠牲者がいたとのこと.
http://www.libertytimes.com.tw/2010/new/apr/28/today-fo5.htm

地すべりのポイントを地質図と照らし合わせると中新世中期の地層ということらしい.

国立中央大学応用地質研究所のページ↓
http://140.115.123.30/earth/shade/twgeomap.htm

たしかに,ストリート・ビューの写真のうすっ茶けた感じ,いかにも三紀層という雰囲気.
三浦半島の泥岩や仙台の北の三紀層を思い出す.

GoogleEarthに貼り付けるとこんな感じ.もいっちょ高解像度の地質図があったけどもう面倒くさいのでここまで.
Cidu_geogMap.jpg



でもいつも台湾と聞くと胸が痛む.JpGUの後に前橋に行ける人いないかな.

tag : 三紀層 泥岩 葉山層 中新世中期 中部中新統 三紀層地すべり

動くこと山の如し

台湾の北,基隆市で大規模な地すべりがあり,すべった山に高速道路が飲み込まれた.
車が飲み込まれていないことをただただ祈る.

6784598_359881.jpg
http://news.enorth.com.cn/system/2010/04/26/004638939.shtml

そして,なんで滑ったんだ?ってことで,Googlr Earthをグリグリして見ると,周辺のどの丘も北西側の斜面にひさし状の影があり,その逆はなだらかな斜面に見える.この非対称さはケスタ地形か.

これが,そうだとすると,南西側に傾斜した堆積岩.
で,そいつが層理面沿いに滑る,いわゆる層面すべりが考えられる.

そう想像しながら,今日はSAARCで来訪した某国使節団に呼ばれてランチ.

使節団の代表(と言っていいか知らないが)のN氏やK使の方は気さくな方で,たの団員のみなさんとももっと話をしたかったのだが,訪ブの目的はそれが本来ではないので,1.5時間でおしまい.

今後,こういった人たちにも情報共有をし,議論していきたいなぁ,というのが感想.

さて,で家に帰って,TさんのHごとを見ると,早くも現地に飛んでその地すべりを見ていた.さすがー
と言ってもGoogle Mapのストリートビューだけど.十分に滑る前の状況をその場バーチャルで見ることができるから,
ひぇーー,とおったまげる.

そして,そいつの立ち位置を↓もう少し北東にして見てみると..
taiwan.jpg
なんと,滑る前の法面の脇っパラにちゃんと露頭があって,層理も見える!

 すんごい.だいたい見た目傾斜で20度くらい.
この流れ盤の斜面下側を高速3号の6斜線と側道2斜線分を通すために切っていたわけだ.

こりゃ滑っても不思議じゃない.

tag : 基隆市 地すべり 高速3号 台湾 層面すべり 露頭 載り面 GoogleMap ストリートビュー ケスタ地形

人類の業による時代と堆積物

 石の種類は図鑑と照らし合わせてもわからないものが多い.時には顕微鏡や化学分析で見ないとわからないこともある.もうそうなってしまうと岩石・鉱物に疎い自分には厳しい.

 組織・組成が複雑で中間型みたいなものが平気で出てくるので,動物園の動物や大型の昆虫を鑑定するのとはちょっと訳が違う,ってわけだ.

 学生の頃や地質コンサル時代の野外実習なぞで,師匠である先輩や上司に「この石,なんすか?」と質問して教えてもらったのが懐かしい.
 時には「石に聞け!」と答えを逃げる先輩もいた.自分も今は人に聞かれてわからないと遠くに投げてごまかす.

 そんな中,たまにレンガやコンクリのかけらを持っていって「こんなんありましたが?」と師匠に聞いたこともある.たまに師匠も騙されることがあり,答えを言うと苦笑しながら怒られる.

 鉱山のある山の中では鉱滓が落ちていて,天然の鉱石と思い感動し,その後それが鉱業の余りかすと聞いて落胆したこともあった.

そして,苦笑や落胆の後には,そんなカケラについて「じゃ,これは第四紀人類岩ですね」などと命名した.



前置きが長くなったけど,今日はそれに少し通じる話.

Anthropoceneというドイツ産の新しい言葉がある.言葉が生まれて10年程度.
オゾンホールを見つけたノーベル賞学者が,おおよそ産業革命以降の急激な地球環境変化による時代をそう命名した.

http://pubs.acs.org/doi/pdfplus/10.1021/es903118j

もしこの年代区分が定着すれば,冗談ではなく,苦笑されたレンガやコンクリは「Anthropoceneの岩石」ということになる.

地層を見るとき,都市の地盤の表層は殆どが「盛土」として記載され,時代区分はもちろん現世とされている.これらにこの時代名を地質年代区分を適用するとAnthropoceneの堆積物と言う事になるか.人工のダム湖の湖底堆積物も,東京の夢の島もそうだ.


 しかし,このAnthropoceneという時代区分,たまに環境問題・や新しい時代の環境変遷関連では使われるらしいが,学会ではまだ正式に受け入れられているわけではない.もちろん日本ではまだ耳慣れない言葉.

したがって,日本語訳も定まっていない.

 学会に受け入れられなくても(いろいろ家庭の事情があるだろうから),いずれ和訳も必要となるのではないか?
 
 さてどうするか.それはいずれ決まる(かもしれない)として,ここで好き勝手に訳してみよう.

 AnthropoはAnthropology人類学のアンスロ.Ceneは世.Holocene完新世のシン.

 となると,人類世,人間世となるか.
人類の世の中,という意味になるから,中世以前の人たちからすれが,おぃおぃ.この時代の我々人類を一緒にしないでくれと言われそうか.

 新人世:いいかも.新しい人の世.これになるのかな?

人新世:これはサンソウケンのS氏が提唱ずみ.さすが.第三紀,第四紀の世はすべて新がついているからそれを継承するという意味もあるのだろう.その時代の地層って時に「人新統」ってなっても使えそうな気はする.

でも,前の訳語も含めて「新しい」という言葉をたった漢字3文字に入れるのはスペースがもったいない.


ということで,ここはもう少し意味深な訳語を考えたい.
第四紀がそもそもヒトや類人猿の時代の意味を持っているので,3文字の中に,人が作用した時代,という意味を入れるべきだろう.

人工世:こりゃないか.

となると..

人為世:人が為した業によって生まれた時代であり,それによって形成された層序でもあるので.
これを提案したい.

ただ,,ジンイセイ,響きが悪い.ジンタメソウ,無い無い.となるとまず採用されないか.人由世もだめ? 漢文強い人に聞かないとだめだ.

業新世はどうだろか.この場合,ギョウシンセイと読むと暁新世と同音になってしまうので,ゴウシンセイと読まないといかん.ただ,これだとちょっと仏教的か.



形成時代は人為世.形成要因は小氷期以降の温暖化(人為だけではない).の例として.
1998年の東ネパールの氷河湖決壊堆積物↓
決壊部分2r写真5r

そうそう,人為統の人糞層ってのがあって(汚いけど)コンサルの同僚が低地のボーリングで掘り抜いたことがあるらしい.

tag : Anthropocene アンスロポシン 人類 第四紀 完新世 地質年代区分 和訳

気候変動による弱者

前回も書いたが,春(プレ・モンスーン)の氷河調査が無くなった.このことで悲しくもブータンにきちんと(?)官僚主義があることを学んだ.

 そして今,夏,秋の調査の準備.特に現地で天気予報ができないか画策中.
 そんな中,気象学者のYさんからT氏のWebサイトを紹介いただいた.

 ウェザー・ステイション. ここ,すんごい.お勧め.
気象シロウトの自分には贅沢すぎるほどの情報がある.

 で,まずはシロウトさんにもわかりやすい雲の画像(赤外画像)をとりあえず拝見(すんませんTさん)
 そしてまず何を見たかって言うと,去年の10月7,8日の天気.トレッキングの後半,われわれを苦しめてくれた大雪だ.
IMGP5232r.jpg一晩で真っ白.

 こいつ,もともとはベンガル湾からの水蒸気のようだけど,意外にもインド半島上をうろうろしてたことがわかった.そして,もしこの画像を大雪の前に見ても予報は難しいなぁ,というのが感想.(すんません,それしかわかりましぇんでした)


 ところで,この時の天気にこだわる理由となるエピソードがある.

 この時の雪では,隣の山域に入っていたUNDP関連のレイバーが単独で下山中に凍傷にかかり,歩行不能.ほっとけば凍死,ってことになりかけてた.
IMGP5863r.jpg
 凍傷の彼は氷河湖の水位低下プロジェクトで入山していた一般ピープル300人の一人.
 現地では寒波や積雪に対するろくな装備が無く,対策の指導もされていない.

 そして雪の中,裏ツルツルのゴム長に裸足で歩き,凍傷になっていた.
 結局見捨てることができず(当たり前か),3日間おなじ行程を付かず離れずで,
JPGR0026660r.jpg
最後には交代で彼をおんぶして麓まで下げた.
IMGP5864_L1r.jpg

今頃何をしてるんだろうか.(彼を見捨てたドイツ人,って話もいずれブログで書きたいところ..)

 この時初めて気候災害弱者(気候変動弱者)という言葉が頭をよぎった・彼もその弱者なんじゃないだろうか.

 そして「金だけ落とし現場を見ない国際援助の怖さ」というものを知った.世間に目立つ事業を構築し,大金だけ落とす.そして現地に指導はない.出すほうも受けるほうももう少し考えるべきではないだろうか.

他ではすばらしい事業も多いんだけど.

tag : 天気図 災害弱者 氷河湖 気候変動 気候災害 大雪 凍傷 国連開発計画

ペルーで氷河湖決壊洪水

4月11日,ペルーのブランカ山脈(ブランカは白って意味)のHualcan Glacierで氷河湖決壊洪水が発生した.

JAXAがWebに公開した衛星画像を見ると,湖から3,4kmまで河床が乱されており土石流が発生したと見られる.新聞によればこれにより死者3人,数十人のけが人が出ているとのこと.

 前述のWebサイトはほぼ1年前の2009年4月9日と2010年4月16日の衛星画像を提供しており,わっかりやすい.

 それを見ると湖の上流側の氷河表面が氷と岩屑で汚れており,湖水は乱され茶色く濁り,南寄りのエンドモレーンにあったアウトレットから,大量の湖水が流出したことがわかる.

JAXAの二つの画像とGoogle Earthの画像を見ると,GLOFの発生状況は次のように考えられる.

・北東側上方にある稜線(EL 5500m)直下から氷と岩屑が湖に突入したことが確認できる

・湖と崩壊源との比高1000m,距離1000mにあった氷と岩屑が崩落&氷河上を滑走し,湖に突入したと考えられる.

・崩壊源はおそらく南緯9.2000度,西経77.5343度付近.そこには見た目で数十万立方m(1万m2,厚さ数十m?)の氷河氷が存在し,2003年7月16日のQuickBird画像(Google Earth)を見ると,背後(斜面との間)に開口クラックが見られる.

・モレーンがそれほど大きく崩れていないので,あふれ出た水の量は,多くて数千m3オーダー?

・GLOFの流出源から西側3kmほどで傾斜が急に平坦になるため,土石流の流下はこの付近までと考えられる(衛星画像からの判断).地形がゆるくなるのは山脈の隆起と山麓の境となっているブランカ山脈断層を超えることと,古いモレーンに囲まれたアウトウォッシュプレーンがあるため.



 この山脈では,ヒマラヤ以上に氷河崩壊や氷河湖決壊洪水による被害が繰り返されている.
1702年以降で,
人的・物的被害があった氷河崩壊:2回
人的・物的被害があったGLOF:10回
明確な被害がなかった氷河崩壊:4回
明確な被害がなかったGLOF:5回
氷河崩壊,GLOFの可能性あり:3回
に事例がある.
(Alba Herrera,1969. Casassa et al.,1998. Morales,1999. Hubbard,2005. Carey,2008を引用・加筆)

 ヒマラヤよりも4,50年は早く1940年代からGLOFに対する研究・対策が進められているが,それでも1962年と1970年には同じ氷河の崩壊を原因とした泥流・土石流が発生し,22000人が犠牲になっている.

 今回3人の方が亡くなったが,氷河災害で犠牲者が出るは,おそらくこの1970年のワスカランの氷河崩壊以降初めて.40年ぶりとなる.


 JAXAのページ,衛星の強みで災害発生後の対応が早く,すぐに画像がでる.しかもビフォアの写真もあったりするので比較ができる.すご.

 そして,そのページ,昨日特集したエイヤフィャトラ氷河の噴火も出てる.
これを見ると,北側のアウトレット氷河の氷河湖は,噴火による融氷水で押し出された土砂(と氷?)で埋まりつつあるのがわかる.


tag : コルディレラブランカ 氷河崩壊 氷河湖決壊洪水 GLOF ランラヒルカ ユンガイ ワラス アイスランド噴火 JAXA グーグルアース

エイヤフヤットラ氷河での噴火

北西ヨーロッパの飛行機をことごとく足止めさせてる,アイスランドのエイヤフャットラ氷河での噴火ですが,噴きはじめからそろそろ1ヶ月.Tさんのひとりごとに寄せられてる情報.You tubeもすごいけど,写真もすごい.

Stromboli online 4月14日の状況

下のほうの写真は エイヤフィヤットラ氷河の北のアウトレット氷河のアイスフォール(63.655554,-19.625359)とその前面の氷河湖を北から撮ったもの.(63.655554,-19.625359をそのままGoogle MapかEarthの検索に入れると飛ぶ).

キャプションにあるように,火山泥流で掘り込まれたガリーもすごいけど.その上流の氷河の上にのった汚れた氷?が気になる.これって,上流から氷河上を流れてきたスラッシュ・フローが写ってるんじゃないのかな.

氷河湖にも結構汚れた氷塊があるから,このスラッシュは一気に氷河湖まで

それから,右岸側にある氷河末端の表層が汚れてる.こいつは,氷河底を流れた泥流が右岸から谷中央に向けて氷河表面を汚しながら流下したあとか.アイスフォールと言っても,30%程度の傾斜だから表面に吹き出して流れる,というのもありかと思う. 
G.Earthの画像はこのあたりの氷もきれい,といっても8年近く前の写真だから,その後の氷河縮小で単に汚れが目立った,と言われそうだが,それにしては汚れがクリアすぎ.

German Aerospace Center (DLR)のSAR画像.これを見ると,ほぼ東西に並ぶ二箇所から噴煙が出たことがわかる.東側の火口が先の割れ目噴火(Curtain of fireがみごと).ミールタルス(ミールダルス)氷河とエイヤフャットラ氷河の間で起きた.

場所は"前出のStromboli online 4月17日"をみると大体このへん→63.623999,-19.406319.この東向きに撮った写真の中央の三つのイボはG.Earthなんかでも見えるので目印になる.

そして,その後にエイヤフャットラの山頂火口が噴火.ちょっと太ったムンクの叫びみたいだ.

 4月17日の写真,多くの写真は噴煙の色が濃くて,見事なコックステールジェットが.元気なマグマ水蒸気爆発であることを示している.

 でついでに,その火口の北側の写真,氷河底で融解がすすみ,氷河が落ち込み,新しいクレバスとして開口割れ目がバンバンはいってる.氷河底にトンネル状のけっこうちゃんとした流路ができるもんだわ.

 しかし,先に噴火した割れ目火口周辺にある,東西方向のリッジ(Fimmvörðuhálsコル)ってなんなんだ?
 侵食から残ったダイクと考えるのが妥当かな?でも東西方向のダイクってアイスランドであり,か..

tag : アイスランド 氷河底噴火 スラッシュなだれ スラッシュフロー ラハール エイヤフィヤットラ

これが地鳴り-青海省大地震-

右耳を下にうつ伏せになって寝ていると,,,,地下から,ゴゴゴゴォ.....と音が迫ってくるのがわかった.
半分起きてた頭が「あ,来た」ってなぜだか冷静に地震が来るのを察して,,,

何秒後だろうか,家も揺れた気がした. 
で,また寝てしまった. 

この時,水曜の明け方.

 ヒマラヤ山脈をまたいで,さらに900kmちょっと行ったところでは,大地震になっていた.
チベットの玉樹近くを震源にした青海省大地震.今の時点で1000人近い死者・行方不明者.

こんな大きな被害になっているとは思いもしなかった. 現地では人民解放軍が出動し,瓦礫をどけての救助が続いているらしい.一人でも多く助かってほしい.

 去年行ったチベットでは,急成長している東の都市部と比べると驚くほどに厳しい環境を見た.
 そして,厳しい民族問題.

 その去年,われわれも苦々しい思いをさせられた10月下旬の大雪では,チベット南東部の貧村は陸の孤島になった. そこではおばあちゃんが解放軍に背負われ,村の人が嬉しそうに解放軍様さまやわぁ,とのコメント!,という画像を何度も見させられた.

 あれは,見るからに民族問題を大いに意識した画像だった. 

 そして今回,まずはとにかく解放軍の若者の努力で少しでも助かってはほしい.
 次に,救助隊に救われた人の写真↓この写真の裏になにも怪しいことはあってほしくない(不謹慎だけど勘ぐってしまう.APは写真は独自ソースか?).
http://mainichi.jp/select/world/news/20100416k0000m030073000c.html 

 そして,海外からの援助をすぐに受け入れるべき.今回はチベットというナイーブな地域だから,きっと最後まで受け入れないんだろうなぁ..


 さて,では地震についてブータンはどうなのか.去年9月21日にはM.6.1の地震があった.(今回の地震の1/30のエネルギー)
 しかしとにかく国内には地震の発生履歴に関する情報は少ない.常設の地震計もない. すべてをインド,アメリカからの情報にたよっている.

 で,これはインドの研究者の最近の成果.↓去年の地震も含め,国では南東部が一番地震活動が活発な地域,ということになる.
http://www.portal.gsi.gov.in/gsiImages/information/n_bhutan_source.pdf

 この図,興味深いけど,でもブータンで心配すべきは,国の外の地震にも目を向けないといけない.この国は小さいから. そう考えると,インド/バングラ国境のシロン山地やその北のブラマプトラ川周辺,シッキムや東ネパールで過去に(2,300年くらい前?)にあった地震を思い起こす必要がある.

 こんな↓論文の図(下のほう)を見ると,他のヒマラヤの各セグメントと同様にひずみはたまってる,と見えるけど.
 http://cires.colorado.edu/~bilham/HimHazardScience.html

 はたしてどうなんだろか?単純にどれも同様過ぎるような気がする.直感的にこんな単純じゃないよなぁ?


 そして地質鉱山局には,海外留学経験者でかためた地震部局ができるらしい.でも基本的に人材不足.これからまさに人的,物的援助が必要.

tag : チベット 地震 ヒマラヤ 救助隊 青海大地震

ブータンのサイクロン

今は藤が満開.

家の門の藤は枝ぶりには品がないが,やっぱり咲くときれいだ.
門を開けるために車を降りるとそのにおいに驚く.

IMGP6264r.jpgうちの塀にある藤と餌やりで仲良くなった野良犬.

きれいだなぁ,と藤を思うようになったのはここ数年.そのもう少し前,30代半ばには梅の良さを味わえるようになった気がするから,藤は更に年をとった人向きなのかもしれない.

IMGP6259r.jpg玄関の前の,椿?とあやめ?

今日は夕方から雨.(って書いたのが13日)
しかもけっこうしっかりとした雨.藤の花散らしの雨になりそうだ.
人によってはもう雨季に入ったという.

インド気象局の雲の画像を見ると,ベンガル湾の南でせっせと雲ができては,西へ流れていく.
この雲,もしこっちにきたらえらい雨をふらせるんだろうなぁ.

バングラデッシュやブータン方面に来るサイクロンは,みんなこのベンガル湾から北上するもの.ごくごくまれにインドネシアのスル海?あたりからインドシナ半島を横断してベンガル湾で再発達,なんてつわものもいるけど.

訳あって,このベンガル湾からブータン方向へ進入しうるサイクロンの発生頻度を月別で調べてみた.
とりあえず,ベストトラックで東経87~94度の間のベンガル湾北岸を上陸したサイクロンのをカウント.

そしたら,5月と11月にピークが.サイクロンのシーズンは日本と違って年に二回あるってことだ.
実は,これは結構有名な話なんだけど

雨季の前(プレモンスーン)のサイクロンがこんなに5月にだけ集中しているとはびっくり.
IMGP3208.jpg
過去41年間にバングラデッシュ周辺に上陸したサイクロン(ここでは最大風速34ノット以上)の月別頻度

去年のサイクロン・アイラ,は過去40年で初めて,ブータン間近まできたサイクロン.
おそらく近代ブータンで国中で降った最もすごい大雨だったはず.

しかし,このサイクロン実はそれほど大きかったわけではなくて,単に,こんなに内陸まで北上したのが こんなになった原因.

まっすぐ東経88度に北上した理由,誰か教えてくれないかな

やっぱりシゲキは大切

 今日,はじめてスカイプってやつで会話をしてみた.
ネットが細いブータンだからと諦めていたのに,意外に普通にいけてびっくり.

 話したい相手は10歳ちょっと年下のバリバリの研究者.海外に行くかどうするか迷っているらしい.

 いやぁ,でも逆にえらく刺激をもらった.ちまちまテキストで会話をするのと違ってナマの声だから余計に刺激的.
 相談に乗ったつもりが,こっちももっと頑張らないと,と最後は焦りを感じながら会話はおしまい.ありがとさん.

 しっかし,スカイプってのは便利だね.今更かもしれないけど.

 会話の相手,募集中です.スカイプのIDはjiroドットkomで.実家にもお勧めしようっと.

崩壊の前と後

 ティンプーの町に南から入る道は,国内唯一の空港のあるパロや,国最大の商業都市のプンツォリンとインド国境に続く.

 したがって,ごくごくローカルで産する食料や商品以外の大量な物資は,ここを通ってティンプーに入ってくるわけだ.当然ながら交通量は国内最大で,たしか一日数千台.流通量は細いながらも「国の大動脈」ということになる.

 来月,南アジア地域協力連合SAARCの会議がブータンである.国の歴史上最大の国際会議をホストすることになるのだが,これで来訪する人たちも全員ここを通る.

 でも,この道,かなり崩れやすい.

 なぜか,というと...この国,そうとうの山国だ.したがって国内のほとんどの道は崖とともに続いている.
道路の路肩から谷底に落ちていく崖と,路肩から山の上にせり上がる崖.

しかもその崖,ほぼ全てが切りっぱなしの崖.だから当然崩れやすい.

 国の大動脈でも例外ではなくて,いつもどこかが崩れては補修を繰り返している.
 写真は1月から2月の間に大動脈であった路肩の崩壊のBefore & After.

Before
DSCN2044r.jpg
ティンプー/パロの間の警察のゲートからすぐ上流.崩壊の前兆として道路に段差が生じてる.車はそれを避けるように左側を通らずに対向車線を逆通している(ブータンは日本と同じ左側通行).

これ,いずれは落ちるんだろうなぁ..と思って写真を撮たら,,,

その1.5ヵ月後に見るとあっさりと落ちてた (*o*)


After
IMGP8771r.jpg
ワンチュー川による路肩の足もとの侵食,余地の無い路肩,不完全な路盤が原因だろう.それと重すぎるトラックの通行もあるか.

ここ,恐らく落ちて減った分を土砂で埋めて,SAARCまでに処置するんだろうけど,今回落ちた土砂は川にまた流されて不安定化し,また崩壊,ってことになるんだろう.

 ブータンの自然災害.人と物が国内を流通する限り,こういった道路沿いの無数の崩壊は,最も深刻な問題として対応を必要とし続けるのだろう.

 ではこの問題,日本のように全ての崖をコンクリート吹付けや枠組みやアンカーでガチガチに固めればいい,とは決して思えない.ブータンにそぐわないし,資金的にそれは不可能.土木立国ではないから(日本も資金的に無理なところを税金と国債でやっちまったわけだが).

 さて,それではどうするか..

 まずは,崩壊箇所のリストアップ,地域の気象観測と予警報や交通規制システム,各防災関連部局の連携システムの構築,まずはそういったことから始める必要があろう.もちろん局所的にはハードの対策も必要だが.

本が出ました(これまた分担だけど!)

 日曜にこっちに戻ったとき,紫のサクラソウが庭に点々と咲いていた.まるでうちらの帰国を迎えに出て来てくれたみたいで,珍しく花を見て嬉しくなった.

 1週間ちょっとの留守の間にティンプーは冬から春に切り替わったのだ.明け方の日陰の氷ももう見られない.この変化は顕著.日本の春のような三寒四温,というのがあまりないような気がする.

 そして今日,庭の桃の木の三分咲きにKazさんが気づいた.ブータン育ちの桃の木のくせに,ひな祭りを知っているかのような気の利きよう.裏庭のグァバの花も咲いているそうだ.

 ついでに今日3月3日,これまた僅かな分担執筆だけど関わっていた本が発売された.

極圏・雪氷圏と地球環境
二宮書店

41LFKbisjTL__SL500_AA240_.jpg

 一昨年,東京でやったシンポジウムの演者と関連する研究者が分担執筆した.極域や雪氷圏での環境変化,それを引き起こす大気や海洋の諸現象,など,多彩な著者の多彩な内容となっている.
 切り口がいろいろなので,分かりにくい部分もあるけど,4つある章のどの章から読んでもいいんじゃないだろうか.
プロフィール

jirok

Author:jirok
ブータン地質鉱山局に身をおく一地球人の独り言と備忘録.

 ヒマラヤの氷河・氷河湖問題,山地・気象災害とかってどうなのか.この地が,この社会がなぜできたのか,ブータンは,日本は幸せなのか,我が子はどう育つのか,興味の相手はつきません.

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